STAFFREVIEW202509&10

みなさんお待ちかね?の横浜西口新譜レビュー!
今回は9月~10月リリースを紹介する豪華合併号!
レビューを掲載するのが先延ばしになりすぎて師走目前になってしまいました。。。
復習がてら楽しんでいただけたらうれしいです。

1009087345

●GOLEM OF GORE / ULTIMO MONDO CANE
輸入CD 2,750円(税込) (EVERLASTING SPEW / SPIT104CD / 8059575541953)

  

アルバムタイトル通り、「モンド映画」の語源にもなったイタリア映画""世界残酷物語""(原題:Mondo Cane)をオマージュしたという一作。 わりとしっかりめに曲展開を作るタイプのイタリア産ゴアグラインド。 徹頭徹尾BPMの高さだけで攻めてくるわけではなく、時には重たく引き摺るようなロウテンポパートやグルーヴィーなミドルテンポパートも。 ゲイン爆上げ歪みまくりベースにも思わずにこり^^ 中盤では不穏な空気漂うインターリュードが入っていたりと、全編でみてもリスナーを飽きさせないホスピタリティを感じる。 そしてボーカルだが、王道ゴボゴボガテラルから水分含有量高めなびちゃびちゃガテラル、かなり調子悪い時の排泄音ガテラル、それただのゲップじゃん、いまライオンさんいたよね?豚さんいたよね?アヒルさんもいたよね?まで下品声と動物さん声の見本市。 個人的なお気に入りは17曲目。 件の映画はドキュメンタリーを謳っているがやらせ映画であることは周知の事実。人の好奇心を煽るように世界の風俗を過激な演出で垂れ流すそんな映画と、超過激で超残酷に死をネタとして扱いコンテンツ化するゴアグラインドという音楽の特異性はなんだか相性が良いのかもしれないなんて思ったり。ちょっとこじつけ気味な感想。 アルバムラストではしっかり映画テーマ曲""モア""をサンプリング。

横浜西口店:藤巻


XAT-1245792656
●モルス・プリンシピアム・エスト / ダークネス・インヴィジブル
国内CD 3,100円(税込) (マーキー・アヴァロン / MICP11983 / 4527516024475)

  

「おぅ、大将、活きのいいメロデスない?」
「モルスの新作入ってるよ!」
「いやいや、そんな古臭いベテランじゃなくてさ、活きのいいやつって言ってんだろ!」
「あんた、わかってないねぇ、モルスは今が旬なんだよ。」
「んなわけあるかい!メンバーもころころ変わるし、アンディも脱退したし、もう終わったんだよ。」 「あんた、知らんの?初期メン戻ってきてるよ。」
「えっ!?」

ともあれ、初期メンバーの電撃復帰で再出発し、2022年に初期3作の楽曲を再レコーディングした作品『LIBERATE THE UNBORN INHUMANITY』をリリースし、いよいよ初期メンツでの新作がお目見えしたわけで。これがなんとも、若ぇ。速ぇ。強ぇ。おぇ、びっくりして胃液が...。

不穏なオープニングSEと呻き声で、期待と不安を煽ってからの、アクセル全開。爆速ブルータルな#1からの、北欧メロデス・ファン歓喜の#2へ。速いなかにも含蓄のあるリフで突き進み、導かれる抒情メロディ。これが甘すぎない。甘すぎず、クサすぎずなんだよな、モルスは。 個人的にお気に入りなのは次の#3。冒頭の咽び泣くソロで心を掴ませられるミドルテンポの楽曲なのだが、シンフォ・アレンジも相まってズシズシ胸に響く響く。リード・ギターが紡ぐ哀愁のメロディに、心臓がギュッてなる。#4の神秘的なインタールードで休息。ここでお茶飲もっ♪ #5で再び加速!リフリフリフの雨あられ。ずぶ濡れお漏らし確定!びしょびしょで迎える#6は頭のネジがぶっ飛ぶ激速ブラスト・ナンバー。テクニカルかつメロディックな超絶ギター・ソロにフガフガ言っちゃう。疾走曲3連発目の#7は、抒情リフにシンセ・アレンジを交えた北欧メロデスらしい曲。こんな曲なんぼあってもええですからね。 #8は、ここにきてキレッキレのリフで畳み掛けるモルスな1曲。サビの抜け感もいい。いやぁ、体力がもたん。と思ったのところで、#9の女性ソプラノ・ヴォイスとピアノのインタールードで再び休息。聴く側の体力に配慮があって、大変よろしい。 さぁ、どんな締めくくりをするのかと思っていたら、めっちゃ邪悪。重い。緩急の効いたドラミングが速くない曲だからこそ際立つ。神々しい女性Voと醜悪なデス・ヴォイスのコントラストに震えが止まらない。コレで終わりかと思ったらもう1曲あった!北欧ポップ・シンガーのカヴァーらしい。原曲知らんけど、ふつうにいいメロデスやな。 初期の名作に迫る快心作なのではないか!

圧倒的なスピードとアグレッションと劇的な展開と抒情メロディで、古参のメロデス・ファンを唸らせるには十二分な完成度。クリーン・ヴォイス一切なしの魂のデス・ヴォイスを披露してくれたヴォーカルVilleに感服。個人的にはもっとあからさまなメロディがあるメロデスも好きだが、攻めの姿勢を崩さないこの潔さもいいね! あぁ、活力もらったなぁ。なんだか若返った気分だ。あの頃のようにグラウンドを全力で走りたい気分だなぁ。肩と腰と膝が痛くなければ...。

横浜西口店:志村


XAT-1245792354
●アモルフィス / ボーダーランド
国内CD 3,300円(税込) (ビクターエンタテインメント / VICP65635 / 4988002947263)

  

フィンランドの至宝Amorphisによる15枚目の傑作。ファンにはお馴染み、祖国の民族叙事詩「カレワラ」を綴ったコンセプト作品です。メランコリックメタルとよく言い表されているECLIPSE以降の作風を踏襲した、良い意味で期待通りのクオリティに安心感さえ覚えます。今作ではTomi Joutsenがしっとりと歌い上げる割合がこれまで以上に増えたことにより、作品に満ち溢れる哀愁にさらに磨きがかかっています。ひとたびアルバムを再生すればトゥオネラを描いたアートワークのような幽玄な音世界に涙を禁じ得ません。毎度のことではありますが、Amorphisは新作を出すたびに傑作が生まれてしまうのでライヴでどの曲を演奏してもベスト選曲になってしまうのが本当にずるすぎる。今作もそう考えさせられる1枚でした(早く再来日してほしい)。ちなみに今作は国内盤と輸入盤で収録されているボーナストラックが異なるので熱心なファンは両方とも入手する必要がありますよね。

横浜西口店:大久保


1009102454
●My Eyes / Day By Day (7")
国内7" 1,650円(税込) (Soul Ameria Records / SOUL017 / 2299991646547)

  

静かな情熱が、針の先から滲み出す。 90年代の札幌を震わせたDignity For Allが名を変え、時を越えて帰ってきた。 かつての焦燥も、もう若さの衝動ではない。 それでも、あの夜の残響を確かめるように音を鳴らす。 Falling Forward、Policy of 3、Texas is the Reason…… あの時代を通過した者にしか出せないこの質感と温度感。 そんな実感が、リフの一音一音に刻まれている。 ただの再結成でも懐古でもない。 これは過去に残した問いへの返答だ。 30年の時が経っても、何も終わってはいない。 day by day——あの頃と同じように、ただ一日を積み重ねている。 北の街の空気を吸い込み、再び立ち上がるエモーショナル・ハードコア。 冷たい夜に灯る光のように、儚さも包み込んで燃え続ける。

横浜西口店:清水


1009107332
●ソウルフライ / シャマ
国内CD 3,080円(税込) (ワードレコーズ / GQCS91685 / 4571614702728)

  

元セパルトゥラのマックス・カヴァレラ率いるソウルフライのNEWアルバム。 先行公開されていた2曲が最高だったので発売が待ち遠しかった。 高揚感を湛えながらいざ再生。 個人的に好きな、1曲目に短いインストがあるやつだ。 静かに起こり始めた風があっという間に勢いを増し、やがてそれは抗えない激しい嵐へと変貌していく…的なサウンド展開に期待も最高潮。からの2曲目""Storm the Gates""の流れはあまりにも完璧!一撃必殺脳天ぶち抜きリフ、民族楽器ぽい軽妙な打楽器の音、""Storm the Gates!""の雄叫び、ど頭から「そうそうこれこれ!」なカヴァレラ節炸裂。 他にも曲間がシームレスに繋がるものが多く、頭から終わりまで勢い緩むことなくノンストップで大暴れ。休む暇など与えないスパルタ具合が気持ち良い。 マックス・カヴァレラの男くさいボーカルが全てのストレスから解放してくれる。 今回のアルバムタイトル""CHAMA""はポルトガル語で""炎""を意味するそうなのだが、これがも~~ぴったり。ずーっと炎が燃え盛ってるような魂のアツさ。松明を振り回している時に聴きたいアルバムランキング第1位。 アルバム通して1つの物語が進んでいく構成。ぜひライナーノーツを片手に。

横浜西口店:藤巻


1009099700
●テスタメント / パラ・ベラム
国内CD 3,300円(税込) (ワードレコーズ / GQCS91675 / 4571614702667)

  

高校生の頃、数少ないメタル友達が4THアルバム""Souls of Black""のCDを貸してくれたのがテスタメントとの出会い。 今聴けばまた違った感想になるのかもしれないが、当時の私は数曲聴いてもピンとこなかった。聴き込むこともなく返してしまった記憶がある。 以来約10年テスタメントにはノータッチだったのだが、今回の新譜が店頭で流れた瞬間びっくり。 開幕からブラストの嵐。テスタメントってこんなにブルータルだったっけ?と、4THを聴いて正直退屈に感じたあのイメージが吹き飛んだ。 曲によっちゃデス色が強かったり、ブラックぽい極悪リフなんかも飛び出したり、メロディアスだったり、どストレートなスラッシュメタルアルバムといった感じではないのだが、このクオリティーを前にしたら問答無用でメロイックサインを掲げる他ないでしょう。 往年のファンが今作をどう感じるかはわからないので、あくまで「テスタメントの新譜」ではなく「1つのメタルアルバムとして」の感想にはなるがかなりの良作で大満足。 反省をこめて旧譜を聴いてこよう。

横浜西口店:藤巻


1009082393
●NEGATIVE GAIN / BACK FROM THE DEAD(LP/REISSUE)
輸入LP 3,520円(税込) (REST IN PUNK / RIP015 / 2299991625594)

  

カナダの地下から蘇る叫び! 1986年当時10代で放ったデビュー作にして最終作! 40年前の純粋な衝動が現代に届く! つんざくメタルギター、やたら速いスラッシーなリフ、そして悪戯のような遊び心。全てが若さと狂気の塊! かのPUSHEADのレーベルPUSMORTから出ていた伝説の盤が再び息を吹き返す! 死んでもなお吠える“Back From The Dead”!まさにタイトル通り。 これはただのリイシューじゃない。 墓場の底から笑って戻ってきた音だ!

横浜西口店:清水